新新・たまんにっき

文学と洋画、アニメ、漫画に萌えるインテリア大好き乙女の気まぐれ日記

演技合戦☆

お仕事が一段落つきました〜。
まだまだ先があるけれど、とにかく今日は、忙中閑な日曜日。
それでも重傷のワーカホリックである私は、今日もいそいそ勝手に出勤。(笑)

まあ、それはそれでおいといて――。
あいかわらずのスパナチュ・ブーム、先週からレンタルでシーズン9に入りましたぞ。
このシーズン9のエピソード3(以下、S9-1、s9-2といった表示でいきます)、アメリカで放映時、脚本家だかのツイッターがキャス・ファンの攻撃で炎上騒ぎになったんだって?(苦笑)
是非リアルタイムでその騒動を見たかった///

で、おそるおそる見たわけですが、嗚呼、こりゃたしかに炎上するかもしれませんなー。
私はそんなにはショックを受けなかったんですが、でもたしかにちょっと不快感はあったかな。

その理由としては、やっぱキャスは天使でいてほしいという、ファン心理の極意をまさに裏切る展開で延々ストーリーが続いていくのが辛い、という点。ホームレス施設を転々とするキャスの描写は、哀切で、胸が潰れるものだった。

次に、やっぱ炎上の最大ネタはコレかね、あの無垢な処女性を保っていた天使が、ついにっ・・・という展開ね。(笑)
天使カスティエルといえば、今までのシーズンですっかりヴァージン・エンジェルと刷り込まれていたファンにとって、キャスの初体験はそりゃショックでしたろうなvv
しかもお相手が、たとえば古参のキャラでキャスを「ユニコーン」と呼び、悪魔なりの純愛を捧げているんじゃないかと推測されるメグちゃんだったらまだしも、ぽっと出のニワカな女死神とかどーなのよっ、って感じ?vv
まあ、結局騙されて初夜の翌朝にその死神に殺されちゃう女難なキャスですけど、しかもその死神を抹殺してくれたのは愛しのディーンだったという展開なわけなんですけど、ファンの傷心はそんなことでは癒されない??(笑)

最後に、いくらサムを思ってとはいえ、あのディーンが軽々と偽天使の甘言に乗せられて、隠れ家からキャスを追い出すラスト、ですかね〜。
私的にはキャスのロスト・ヴァージンより、こっちの方が辛かったな。。。
よりによって、ディーンに「出て行ってくれ」と言われるキャスって・・・。こういうD/Cの展開、なんかS8の後半からずっと続いているんですけど、なんなのコレ? 凄い不愉快だわっ!!

こうしたS9-3による炎上騒ぎをうけてか、S9-6はなんとか傷ついたキャス・ファンの気持ちを宥めるかのような話だったのが笑えます。(笑)
S9-6については、また次回☆

ところで、上記に紹介したようなエピソードで、私や世界のキャス・ファンが胸も潰れるような思いをしてしまう大きな要因には、たぶん、キャスを演じているミーシャの、素晴らしい演技力が影響していると思う。
恩寵を無くして、ただの人間になってしまって、ディーンからも追い出されて、よるべなく彷徨うカスティエルの孤独と寂しさ、それでも賢明に人間社会にとけ込んで生きていこうとする健気さと真摯さ、そういったものが、ミーシャ・コリンズの卓抜で緻密に計算された演技によって痛いほど伝わってくるから、余計に辛いんだよ。
思えば、私のトラウマのS6のキャスの暴走も、そうだった。ディーンを護ろうとする使命ばかりに頭がいっぱいになってしまって、愛のために暴走し、結局自身を破滅させてしまった無垢な天使――「for you!」というワードを、これほど哀切に、説得力を持って演じきれる役者って・・・ミーシャ、凄い!

演技が上手すぎるというのも、考えものなんだな・・・なんて。(笑)

演技が上手いというか、ミーシャの個性がキャスというキャラに見事にハマった結果というか、どうなんでしょ。
でも、ミーシャって、一番最初にキャスの役が来た時、黙示録も読み込んで天使についての研究書も読んで、キャスの演技プランを相当練ったらしいから、もともとそういう緻密なプランで役を自分のものにする優れた俳優なんでしょうね。
あのキャス独特の凝視の癖も、まばたきを極力抑える計算のもとに生み出されたものらしいじゃん?

それにこの人、間の取り方が上手いよね!
これはジェンセンにも言えることで、だからこの二人による、ちょっとコメディなシーンがあれだけ優れたシーンになるんだよ。
ジェンセンも、デビューの頃は顔がすごい美形なだけのアイドル俳優かと思ってたんですが、このスパナチュでたしかな演技力を見せつけましたねー。これだけの美形にして、このハイレベルな演技力は珍しい。

いってみれば、スパナチュは、ジェンセンとミーシャの演技合戦も注目どころなんだと思います。
一方は、自分の恵まれた肉体をフルに活用して、迫力のあるジェスチャーと歯切れの良い台詞回しでダイレクトにキャラの個性を強烈アピールする俳優ジェンセン。
一方は、緻密に計算されたクレバーな演技で、自分に求められた役柄を忠実にこなしつつ、随所にキャラの個性を自由に解釈した仕草を取り入れて、いぶし銀の卓抜さを見せつける俳優ミーシャ。
この二人の息のあった間の取り方が、本当に秀逸で、日本のドラマが海外ドラマのレベルに至れないのは、こういう優れた俳優の層が薄いことが決定的なのだと思わしめる。。。

ジェンセンとミーシャの演技合戦が優れた名シーンを生み出した、その顕著な例は、S4の最終話でまずは見ることができますよね♪
バーチャル・ルームに閉じこめられたディーンが、外に出してくれとキャスに頼むんだけど、キャスは上層部の命令に逆らえないから拒否する。でも、キャス自身、そうした上層部の命令に内心では疑問を抱いていて、嘘のつけないキャスは後ろめたさから目を逸らすんですよね、可愛い。
んで、自分から目を逸らしたキャスの顔をディーンは至近距離からのぞき込んで、そしてっ、自分の目で無理矢理キャスの目をとらえ、そのまま目だけで、キャスの顔を仰向かせるんですよっ!!

ディーン・・・ってか、ジェンセン、凄ええええ///
目だけで誘導される側を演じたミーシャも、凄ええええ///

こんなシーン、日本のドラマじゃ、まずもって絶対無理。コミュニケーション文化の違い(視線をはっきり合わせるか否か)というのもあるだろうけれども、さ。
「こっちを向け、キャス」とか、顎に指をかけて仰向かせるとか、そんな直接的で即物的な演技じゃなくて、視線だけ、まなざしの交錯だけに託した、この息詰まる決定的な瞬間。
ジェンセンとミーシャという、確かなレベルの演技力をもった俳優同士でなければ成り立たないシーンでしたね。

こんな二人ですから、D/Cってハイレベルな萌えで楽しめるわけなんだけども、本編の展開でD/Cの絆が険悪になると、二人の演技力がかえって恨めしいまでになるという、ね。(泣笑)

うーん、うーん。うーん。


オマケ。
ミーシャが無垢な天使の演技をどのように計算しているかがよくわかるのが、S4でかつての部下だったウリエルにボッコボコにされる話の時。(笑)

この顔・・・。跪かされて、髪を鷲づかみにされて、仰向いた表情なんですが、乱暴されているにもかかわらず、なんというイノセント・オーラ///
ブルーの瞳があどけなく見開かれているような、ウリエルの裏切りを信じられない思いで見ている無垢な天使の深い傷心が、この表情だけで痛いほど伝わってきます。
キャスの人気って、間違いなく、こういう細かいところどころに鏤められた、ミーシャの演技プランに因るものですよね、すごいなー。