新新・たまんにっき

文学と洋画、アニメ、漫画に萌えるインテリア大好き乙女の気まぐれ日記

アナキン・スカイウォーカーという男(3)

以前、ココで「アナキン・スカイウォーカーという男」という考察を二回に分けて行った記憶があるのですが、
今回は、その「クローン・ウォーズ」版といったところ。(笑)

CGアニメ「クローン・ウォーズ」のシーズン2で、オビ=ワンの過去の女(!)であるサティーン公爵という女性が登場します。
最初はオビの過去の女という設定がモヤモヤしたんですけど、さすがは海外ドラマのヒロインだけあって、日本の女性観とは違い、頭がよく自立していて男に媚びることのない素晴らしい女性だったので、許す。(笑)
というか、かなりの気丈さで融通も利かなくて、オビを小馬鹿にして尻に敷いてる感じがなんとも///
で、オビも、別に彼女を特別扱いするわけでもなく、けっこうギャンギャン喧嘩してて、面白い。
オビって、どうしても尻に敷かれるタイプなんだよねえ〜。
クワイ=ガンの子供っぽい気紛れには振り回され、アナキンの凄まじい反抗期の対象にはされるしさ。
でも、そこがいい☆

でもって、オビと女公爵との喧嘩を間近に見たアナキン、鋭く2人の仲を察します。
で、オビも正直に彼女とのいきさつを話すあたり、なかなか微妙なアナオビの雰囲気///
ほいでもって秀逸なのは、オビが公爵とドコまでイったかを知りたがるアナキンが、敵が侵入してきて大変な最中、エレベーターの中でオビと2人きりになった際、ついに抑えきれなくなって、

「あの、こんな時になんですが・・・、彼女とはどこまで・・・?」

とか聞いちまうシーン!!

アナキン!!
おまえ、ほんまにアホやろ!?(爆)

案の定、
「馬鹿者! 今はそんなことを言ってる場合じゃないだろうが!」
と、オビに怒鳴りつけられて、シュンとなるアナキン。(大爆笑)
「こんな時になんですが」というアナキンのセリフが激萌えです!! 笑える!! コイツ、本当にオバカや///
気持ちはわからんでもないが、時と場合を考えろや、ってとこですね。

そうです、アナキンはおバカで変態くんなのです!(きっぱり)

もちろん、カッコイイですよ、頼りになりますよ、そして彼の抱える運命の重みに共感できますよ、大好きですよ。
駄菓子菓子っ、基本、アナキンはアホであります。だからこそ魅力的なんです。
単なるパンピーで色ボケの薄ら寒いヒーローではなくて、機械オタクで下ネタ大歓迎で悪食でアホで独占欲強くて――そしてクワイ=ガンの白百合に苦しい恋をしている一途なダークヒーロー、なんて人間的な厚みのあるキャラクターなのか、それがアナキン・スカイウォーカーなのです!

こうしたアナキンというキャラの魅力を、小説版『シスの復讐』はパドメの視点でみごとにとらえてます。

「では、ひとりだけに」パドメはほかの議員達に提案した。私の夫には真実を告げさせてちょうだい。せめて彼だけには、お願い。彼女は心の中で彼らに懇願した。「ひとりだけ、安心して信頼できるジェダイがいるの……」
だが、それは……アナキンではない。パドメはそれに気づいて驚きのあまり言葉を切った。
最初は、アナキンのことが頭を占領していた――彼に対する愛、彼に打ち明けたいという願い、息をするたびにこの秘密がもたらす痛み――だが、信頼という言葉を口にしたとたん、自分が知っている、完全に信頼できる相手は――
オビ=ワンだと気が付いたのだった。
アナキン……自分の中で何かが壊れていくのをパドメは感じた。

ここって笑うとこ?
笑うとこだよね!?

いるいる、こういう男って。愛してるけど信用できない男って。愛と信用は別物だって、賢い女なら誰でも知ってる。
この小説が優れているのは、こういう秀逸な心理描写が随所にあるからです。素晴らしい!

愛されはするけれど、決して信用はされない、哀しい男、アナキン・スカイウォーカー
彼のカリスマ性と表裏一体にある、そうした弱い人間の性(さが)を、CGアニメ「クローン・ウォーズ」もよく見せてくれるのです。
レベル高いなあ///