新新・たまんにっき

文学と洋画、アニメ、漫画に萌えるインテリア大好き乙女の気まぐれ日記

『WILD SPACE』補足情報、水の精霊としてのオビについて

冬コミも終了し、どちらさまもまことにお疲れ様でした! 今年の冬コミはお天気にもめぐまれ参加しやすかったのではないかと思います♪ でも、そろそろ私もコミケからむぱらにシフトかなあ? 二次元よりも洋画に傾いているここ最近の現状ですので。ちょっと来年の課題にしたいと思います。(笑)

さて、『WILD SPACE』も完読となると名残惜しいものがあります。←なんだそれ?(笑) このブログではピックアップした箇所だけ翻訳紹介してきましたが、紹介しなかった箇所でもオビ贔屓の方々には胸の熱くなる萌え場面が目白押しの小説でした☆

たとえば、クワイ=ガンもアナキンも、オビにとっては愛しいと同時に「どうしようもなくイライラさせられる、人生のお荷物。彼らは私の試練なのだ、そうに違いない」と感じちゃう時もあった、なんてオビが正直な本音を吐露するシーンとかね♪ ついでに、もちろんベイルさんにも、オビは「イライラさせられるお荷物」と、当初は考えていたのです。(笑)

また、ベイルさんはベイルさんで、オビがジェダイの論法をかざしてくると、目を丸くして、胸中で、「何この人? 言ってる意味がさっぱりわからん」と、珍獣を見るような目つきでオビを眺めるとかネ♪ オビ姫のあまりのピュアな発言に、頭を抱えるベイルさんなんて、この小説以外ではなかなかお目にかかれないでしょうな。

で、最後に、ラスト間際、ヨーダの目から見たオビという萌え炸裂な場面をご紹介して終わりましょう☆ 聖堂に帰ってきたオビは、再び集中治療室に入るのですが、やっとなんとか身体を持ち直してきます。そうすると、いつまでも病室のベッドで寝ているのが嫌になって、オビはしょっちゅう起き出しちゃうようになって、医者達は困ってしまうわけです。ので、医者の監視付きという条件で、聖堂内の贅沢な森林植物園内の散歩だけ許されるのです。森林植物園の泉で瞑想しているオビの所へ、ヨーダが見舞いにやってくる場面です。

ヨーダは聖堂内の贅沢な森林植物園の中で、オビ=ワンを見つけた。滝の真下で足を組んで座り、目を閉じている。滝の下にいるというのに、着込んだ服はまったく濡れてはいない。(中略)

ヨーダが近寄ってくる気配を感じて、オビ=ワンはぱっちりと目を開けた。微笑む。そして、滝の真下から立ち上がって離れた。彼が手をひとふりすると、滝の水は自然な流れの勢いに戻った。彼は腰をかがめて会釈した。

「マスター・ヨーダ

「マスター・ケノービ」ヨーダは答えた。「座っておれ」

オビ=ワンはひんやりとした草の上に座った。その時のわずかな躊躇の仕草が、彼がまだ完全には快復していないことを証明していた。シスとの死闘で窶れ果てた体重を元に戻す必要がある。

ギマースティックにくつろいでもたれ、ヨーダは森林植物園にただようかぐわしい香りを深く吸って堪能した。滝はなぜオビ=ワンを濡らさなかったのだろうと不審に思いながら。

オビ=ワンが自然を愛し、自然からも愛される存在であることを示す、美しい場面です。そして、オビが水との親和性の強いジェダイであることが示されています。彼は、手をひとふりするだけで、滝の流れを変えることができ、それも楽々とやってのけて、ヨーダさえもが驚くほどなんですよ。水と自在に戯れるオビ=ワンという設定は、たしか他のスピンオフ小説でも出てきていましたね。それに、聖堂内でのオビのお気に入りの場所は、千の泉の間ということにもなっているし。

光の申し子であると同時に、水の精霊でもあるオビ///

萌えますなあ! とすると、水の精霊であるオビ=ワンが、砂漠の仔であるアナキンを育てる物語としてスターウォーズを解釈することもできようというもの。アナキンとオビ=ワンは、ことごとく対照的で、それ故に磁石の極のごとく強く惹かれあうのですね、うむうむ。

そして、なごやかなヨーダとの会話は、ベイルさんのことも話題に出ます♪

彼(=ヨーダ)は顔を上げた。「オルデランの議員については、どうじゃ? ベイル・オーガナのことじゃ。彼は信用できる男かの、オビ=ワン? 我らの秘密を託せるほどの?」

聖堂に戻って以来、はじめて、オビ=ワンは心からの真実を表すような笑顔をみせた。

「ええ、彼は信用できる男ですとも、マスター・ヨーダ。私達は生涯かけて、彼を信じられるでしょう」

「それを聞いて、わしも嬉しい」とヨーダは答えた。「では、わしはもう行こう。休むのじゃ、オビ=ワン。そなたは、快復に努めなければならぬ。シスと戦うために、我らはおまえの力を必要としているのじゃから」

オビ=ワンは頷いた。「はい、マスター」

植物園の扉の前まで行って、ヨーダは立ち止まり振り返った。オビ=ワンは滝の下へ戻って座っていた。オビ=ワンは……幸せそうだった。

深い懸念と秘密の負担があるにもかかわらず、ヨーダは微笑した……その微笑はあたたかさの滲んだものだった……そしてヨーダは、水と戯れるオビ=ワンを残して、去っていった。

なんという美しい場面!

一幅の宗教画のような、ジェダイの日常の風景です///

ああ、ジェダイって素晴らしい。そしてまた、ベイルさんの話題になって、オビが聖堂に帰ってきてから初めて心からの微笑を見せるなんて!!

心を開くまでは時間がかかるが、いったん心を許すと、その相手にはたとえようもなく魅惑的な微笑をみせるオビ=ワン!!

まったく、あなたは罪なジェダイ///

なんてね~。こんなオビの微笑を、もしベイルさんが目にしたら、彼はもうオビ姫を離さないでしょうな♪