新新・たまんにっき

文学と洋画、アニメ、漫画に萌えるインテリア大好き乙女の気まぐれ日記

二日酔い〜と、『トレインスポッティング』原作小説と、オビ洋書

おうぇあああああ・・・。
二日酔いがやっと抜けてまいりました〜。。。

18日の夜は中部大学の研究者達と久々のディナーデートだったのです。
お店は新栄町のこちら。↓

http://www.bulanbali.jp/access/

インドネシア料理のお店ですね♪
駅から近くて便利/// 平日の夜なので、ひとも少なくて、ゆっくりくつろげました。
駄菓子菓子っ、先日醜態を晒したばかりというのに、ついつい調子に乗って、空きっ腹に白ワインをボトル一本開けてしまったら、てきめんに効いた!
二日酔いが酷い〜〜〜。二日経ってもまだ残ってる〜〜〜。

それでも、明日は明日で、またもや今度は岡山大学の友人が名古屋に遊びに来るので、JRセントラルタワーズ12Fの夜景が綺麗に眺められるレストランを予約しちゃったヨ☆
またワインをしこたま飲むんだ、わ〜〜〜///

そんなこんなで、ヒーコラ言いながらお仕事もやってますが、『トレインスポッティング』の原作小説、読みましたヨ☆

トレインスポッティング〔新版〕 (ハヤカワ文庫NV)

トレインスポッティング〔新版〕 (ハヤカワ文庫NV)

先に、『T2 トレインスポッティング』の原作の方を読んでからという、逆順ですがね。
で、読んだ感想は――

「男娼」に「レント・ボーイ」とルビが振ってあった!vv

第一作から、ちゃんとレントンが男娼である(ってか、渾名がね)ことが書かれていたわけですね〜♪
駄菓子菓子、これは、逆順ではあるが、先に『T2』を読んでから『T1』を読んで良かったかも。小説の作りとしては、私は『T2』の方が圧倒的に好きだなあ。
『T2』は、レントンへの復讐というサスペンスが一本背骨のように貫通していて、サスペンスで先を読ませる勢いがある。
『T1』は、群像劇なので、背骨になるミステリーがない構成。それはそれでいいのだろうけれど、ドラッグに共感できない私のような読者には、あまりヒットしない内容になってしまっている。
まあ、イギリスが抱える病理は描かれているんですけれども。
レントンの人物像も、『T2』のキャラの方がクールで好みだなあ///

シクレンの描写も、『T2』の方が、よりシック・ボーイからレント・ボーイへの愛憎が濃くて、好き☆
先日紹介したように、アムステルダムのクラブでレントンを発見したサイモンは、キャサリンという女を連れてこっそりレントンの後を尾行し、彼の自宅を確認するんですが、そのくだりがこんなふう。

俺はじっと窓を見上げた。暖かな室内でやつらが踊っているのが見える。俺は肌を刺すような寒風に吹かれながら考えている。階段を上がって呼び鈴を鳴らして、あいつをびっくり仰天させてやればいいじゃないか。だが、そうはしない。このストーカーじみた行為をじっくり楽しんでいるところだからだ。(中略)
借りは返して貰う。かならず返してもらうぜ。こそ泥の住所はわかった。ブラウエルスフラフト178番地。(中略)
「とても綺麗だよ、キャサリン」俺はふいに、何の脈絡もなくそう言った。
思考の流れをぶった切られたキャサリンは面食らっている。「急に何を・・・」恥ずかしそうな声だった。
「愛を交わしたい」俺は熱くささやく。ためらったあげく思い切って口にしたという風に。

わかりますかね?
レントンをストーカーすることにこの上ない楽しみを感じるシック・ボーイ。そして、キャサリンに唐突に愛をささやくのですが、これは文脈上、おそらくはレントンへ向けたサイモンの愛の告白です!
ここは作者の上手いところ! レントンには決して告げられない、サイモンの心の奥深いところにある愛の告白として読めるように書かれている♪
シック・ボーイはレント・ボーイに、愛憎という名の恋着を持っているんだね♪

映画『T2 トレインスポッティング』で、ラストシーンのあの首吊り演出をしたボイル監督は、原作における、こうしたシック・ボーイとレント・ボーイの愛憎と恋着の関係を、エロスとタナトスで表現したわけですね〜///
監督、わかってんなー///
あの首吊りシーンは、実にバタイユ的だった☆(笑)

ってなことで、ではでは、次はオビ洋書『WILD SPACE』いきまっしょい。
ちょっと前の章に戻りますが、アナキンがベイル氏の宇宙船にいるオビ=ワンにホロ通信してきて、ドロイド行方不明という失策を告げるシーン。アナキンからの通信を切ったオビ=ワンに、ベイル氏がからかうように声をかけてきます。翻訳。↓

「あなたのパダワンは、どうやら面倒を引き起こす人物のようですな?」
食事を温めながら、オーガナはそう付け加えて言った。
「私が見るところ、あなたにとって彼は目が離せない存在のようだ」
オビ=ワンはコンソールの前の自分の席へ戻った。
「私はあなたに言ったはずですが」彼は自分の食事を温め始めながら答えた。「アナキンは、既に私のパダワンではありません」
「彼にちゃんとそれを伝えてあるんですか?」オーガナは面白がるように言った。「なぜなら、彼は物事が間違った事態に陥ったとなると、真っ先にあなたに連絡してきたじゃありませんか?」
オビ=ワンは彼をじっと見つめた。この控えめで礼儀正しい議員であるオーガナに、いったい何が起きたというのだろう? 失敬な発言を軽々しく口にして、まるでこの男はコレリアのバーテンダーのようではないか。パドメは私に警告しておくべきだったのだ。
「アナキンは、私の忠告に重きを置いている、それだけのことです」
「なるほど」オーガナは食料パックの蓋を剥き、コクピットはスパイシーな鶏肉の匂いで満ちた。「そして、あなたは彼の無事に重きを置いているというわけですか」
オーガナの静かな口調のうちに、再び詮索するような響きが感じ取れた。
「何が言いたいのです、議員?」
オーガナは肩をすくめた。
「別に何も。ただの観察です」

うわはははは!!
オビ=ワンとアナキンの会話を垣間見ただけで、一瞬のうちに二人の間の強い絆を洞察してしまうベイル氏! さすがです!

それにしても、この小説、ベイルさんとオビは狭い宇宙船の中に二人っきりで、もう5日間も一緒に過ごしているんですけど!?