新新・たまんにっき

文学と洋画、アニメ、漫画に萌えるインテリア大好き乙女の気まぐれ日記

マーヤは男だった説!

嗚呼、二日酔い、二日酔いー…と思っていたら、どうやら二日酔いと言うよりも発熱しているっぽい体調です。
何をやっておるんじゃ、といったところですね。
なので、昨日は、職場に新しく建った新施設でのセレモニーにだけ出席して、その後の懇話会は欠席してしまいました。
ごめんなさい!

ほいでもって、今日はこれから東京へ帰省、と。ん〜、フラフラでーす。

ところで、私はとある同好会にて、5月にキャプテン・ハーロックの研究発表をするというハメに!(笑)
自分から言い出したんだけどさ♪
そこで、まあ、いろいろ、どんな切り口があるべーと、ちょっくら考えている今日このごろであります。いつもじゃんかというツッコミはノーサンキュー。(笑)

1978年版をご存じない方も同席するので、まずは第一話を見せておこうと思っているんですけど、この第一話って秀逸だよね。りんたろう監督によるハーロックの神髄が凝縮されてる。
風景はなんだか前衛的だし(子供の頃見るとトラウマになる、あの曇天や夕焼けのキリコ的風景描写)、ハーロックとまゆの物寂しいコミュニケーションとか///
それと、なんと言っても幼児心に不思議だったのは、キャプテンが手首にかけられた手錠をユリ・ゲラーもびっくりなオカルトパワーで苦もなく外しちゃう有名なシーンですよね!!
あれ、ほんと、どうなってんの?? だからハーロックはオカルト男だってことで正解??vv
このシーンを鮮明に覚えてるからさあ、

今回の3D映画で鎖に繋がれて腰抜かしてるハーロックなんか、こいつ偽物だろとしか思えないんだよねーーー!!(激怒)

まあ、それはともかく。
1978年版の醍醐味が、「これは子供アニメではなく大人のアニメだ」という解説をするというなら、やはりハーロックを取り巻く女性陣と彼の関係の描写に言及しないとダメだろうと思うわけで。
すばらしいのは、ハーロックがこれだけ美女に取り巻かれていながら、誰とも(ミーメとでさえ)俗な関係にならないといったところですよ。
今時のアニメだと、すぐ男女の関係にもってくやんか。つまらんのよ、そういう予想の範疇内な通俗展開は。

秀逸な場面は、たとえば台羽正にローラを預けると命令したキャプテンに、有紀蛍ちゃんが何か反抗口を言いかけるシーン、ハーロックは肩越しに「ん?」といって彼女を見返るんですが、これがねー、嫉妬もこもった蛍ちゃんの心配を察しているだろうに、頑として受け付けず、見返した流し目だけでグッと威圧するんですよね!
で、威圧されて蛍ちゃんが「なんでもありません」って俯くのも、また、なんというか、いいもんですわー。
ふだんは蛍ちゃんに優しいハーロックが、ものすごいガン付けで彼女を威圧するこのシーンに、ハーロックの本性が見えて秀逸なんです///

これって、実は「OUTSIDE OF LEGEND」にも踏襲されてて、アルカディア号からクルー全員をおろす命令をハーロックが下した時、蛍ちゃんが「キャプテンの側にいたい」って顔で訴えるように見つめてくるんですよね。
しかし、我らがキャプテンは、それを無言で冷たく見返して、またもや威圧感を込めたまなざしで彼女をじっと見るんですね。
でもって、蛍ちゃんが威圧負けして、「なんでもありません」と。
これは、さすが1978年版アニメの制作者、りんたろう監督のハーロック解釈が健在であることを示す名シーンです。
「OUTSIDE OF LEGEND」は、ともすれば蛍ちゃんがハーロックに恋してるんじゃないかという、ちょいと余計な夾雑物が混じってる作りなもんですから、蛍ちゃんとハーロックの関係に俗なものが持ち込まれたら嫌だなあと懸念してたんですけど、りんたろう監督、さすがですわな。

万事こんな調子のハーロックだからこそ、私は思うのです。
敵同士ではあったけれど、おそらくハーロックにとって愛にも似た強烈な感情を抱いたのは、ラフレシア様だけであろうと!!
思えば、ラフレシア様だけなんですよ、ハーロックの、ともすれば「男なら男なら」って言いたがるプライドの高さを、「けっ」ってなもんでへし折ってくださったのは!!(笑)
重力惑星デスシャドーに捕らわれたハーロックアルカディア号を助け出してくれたのは、他ならぬラフレシア様。つまり敵に助けられたというこのシーンは、あのハーロックアルカディア号の自尊心が、ラフレシア様お一人によって、もののみごとに粉砕された瞬間として、原作でもアニメでも印象深いエピソードでした。

後にも先にも、ハーロックアルカディア号に、こんな強烈な一発を見舞った存在はいませんからっ! ラフレシア様万歳!

思うに、ハーロックの相手にふさわしい人というのは、いわゆる「女」じゃないのかもしれないね。ハーロックには気の毒だけどさ。(笑)
ラフレシア様はお野菜だし、というのは冗談にしても、「男」に対する「女」という存在ではなくて、魂の双子のような相手でないと、ハーロックは恋をしないのではないでしょうか。
だから、あれほどトチローに執着するんでしょうが。

そう考えますと、いったいマーヤはどういう存在だったのかということになりますが、これ、私は子供の頃に「我が青春のアルカディア」を観てからずっと感じていたのは、

マーヤって、「男」じゃないのか??

ってことですー。腐女子発想としてじゃありませんよ!!
マーヤって、あんなに美しく女の中の女のように描かれているけれど、シーン毎によく見ると、非情に男性的な行動と表情をみせる。
旗をハーロックに届けてと頼んだ際に、レジスタンス同志がきやすくマーヤの肩に手をかけた時の、あのマーヤのムッとした不機嫌な表情とか///
ハーロックの「今帰ったら、マーヤは怒る。そういう人だ」という台詞も、なんだか夜更かしして帰宅した旦那さんが男勝りな奥さんに玄関前で閉めだしくらってるかのようで(笑)、マーヤという女性が決してナヨナヨな受け身ではなく、むしろハーロックに勝る男性的果断な性格の持ち主に思えるんだがなー。

だから、以前もここにて言いましたが、ハーロックとマーヤの関係は、恋人と言うよりも同志に近い関係だったろうと思われるわけで。

ナヨナヨな受け身に見えるけれど、実は中身は「男」である――という設定は、アニメ化された松本美人の特徴だと私には思えますが、どうでしょうか。
そういう点、エメラルダスよりも、むしろメーテルの方に私は「男」を感じるんだけどなー。
よく、エメラルダスと比較してメーテルは受け身だと言われてるようですが、それって間違いじゃないかなー。メーテルって、エメラルダスよりずっとずっと怖い女だし、ずっと非情でハードボイルドな魂をしてるよ。
試みに、鉄郎に向けたメーテルの台詞を、オリジナルアニメ版から抜き出してみるとわかるよ。

「鉄郎、○○して」
「鉄郎、○○しなさい」
「鉄郎、私のいうとおりにして!」

実は、こんな台詞ばっかです///
鉄郎とメーテルが恋人同士になったっって、一年も待たずに破局じゃないのかコレ?(笑)